さて、行ってきたのは「伊豆極楽苑」！
静岡県伊豆市の修善寺駅からバスで20分くらいの場所にあるで

建物の外観は公民館みたいなノーマルな感じやからこの中におどろおどろしい地獄の光景が広がってるとはなかなか想像できんね

でも建物の周りには不思議オジェクトがいっぱい！
夏の日差しに負けない爽やかな笑顔がまぶしい、巨大な赤鬼とか

逆に完全に目がイってしまっていて背中見せたら襲い掛かってきそうな小さな青鬼とか

触ると愛する異性と結ばれる男女の神象とか
SNS映えするフォトスポットがいっぱい！
とりあえずユイリちゃんには触っておいてもらおう

前に行った「まぼろし博覧会」と近しい何かを感じるね。好きなやつや！
伊豆にこういうおもしろテーマパークが多いのは何か理由があるんかなぁ？

◆娘（人形）と「まぼろし博覧会」に行ってきたで！
http://www.yuiri-chan.com/archives/maboroshi.html

ちなみに隣には秘宝展も
入れるのは大人だけ
内容はヒミツ?

では早速入場！
そのうち行くあの世への予行練習をしよう！
親切な館長さんたちからネットに載せる許可も頂けたで！

ちなみに入館料は極楽苑のみだと700円
秘宝展のみは400円
セットで900円

セットがお得！

さて、まずは最初の広間で死後の世界に関する講義を受けるで
ここで説明を受けることでこの後の展示内容に関する理解がより深まるというわけやな

ワイらは死んだあと輪廻転生して三つの世界のどれかに行く
善人は「極楽」に直行
悪人は「地獄」落とし
普通の人は裁判の後、「六道」と呼ばれる六つの世界のどれかに行くと

自分の日ごろの行いを振り返りながら、死後どの世界に生まれ変わるのか想像しながら見ていこう！

では死んだとこからスタート！
まずは三途の川へ向かうため、死出の山のみちを登るで

本来は800理あるそうやけど、ここでは日帰りが可能や
お手軽やね♪

まず訪れるのは「三途の川」
初七日に渡る、「この世」と「あの世」を分ける川やね

渡り方が罪に応じた難易度ごとに三通りあるから「三途の川」と呼ばれてるで
ちなみに六文銭を持っていれば、渡し船で向こう岸まで連れて行ってくれる裏技もあるで

これは金持ちやから乗れるというわけじゃなくて、遺族から六文銭を入れてもらえるくらい慕われていたから、という理由なんやって

幼くして死んだ子供たちは布施を行う時間がなかったので「三途の川」を渡ることはできないらしい
そういう子たちはこの「賽の河原」に来ることになるで

親より先に死んで悲しませたことがこの子たちの最大の罪
「ひとつ積んでは父のため、ふたつ積んでは母のため……」と父母恋しと泣きながら石を積んでいくんやって
すると鬼が現れて「こんな不細工な塔で供養になるか」と鉄棒で塔を壊すそうな
子供たちは恐ろしさのあまり泣きながら逃げ出すんやけど、最終的には地蔵菩薩さまが「私を冥土の親と思いなさい」と言って子供たちを救ってくださるそうや

ありがとう菩薩様……

さて、無事三途の川を渡り切ると岸に衣領樹（えりょうじゅ）という木が一本立ってるんやって

その木の下には奪衣婆（だつえば）という婆さんが居て、死者から衣服をはぎ取るそうや
脱がせた衣服は隣の懸衣翁（けんねおう）に渡されて、衣領樹の枝に掛けられるんや

この木は衣の持ち主の罪の重さに応じて枝がしなる特殊な木で、そのデータは最初の裁判官、「初江王（しょこうおう）」に送られるで

しかしこの二人、顔が怖すぎる……！

衣領樹にて罪の重さを計った後、「初江王」、「宋帝王」、「五官王」、と情報が引き継がれ、「閻魔大王」による裁判が行われるで

「閻魔大王」の審判が正しいかどうかを念のため「変成王」が再度確認して最終審判を下し、「泰山王」によって判決が言い渡されるで

ここまでが死後の49日の流れや

そしてこちらが「閻魔大王」の居る「閻魔の庁」

閻魔大王は元々は世界で最初の人間で、最初の死者で、最初に冥界に行った人物で、そのまま冥界の王になったんやって
怖い顔してるけど、実は優しい地蔵菩薩の化身で、「もう悪いことしてこんなとこ来るなよ」と再び罪悪を作らせないように亡者をにらみつけてこんな怖い顔になってるんやって

「閻魔の庁」には「浄玻璃の鏡」という水晶でできた鏡が置かれていて、生前の悪行がすべて映し出されてるで
例え亡者が嘘をついてもここに真実が映るので、嘘をついたものはもう嘘がつけないように舌を抜かれるそうや

しかし、「閻魔の庁」ってまだビデオテープ使ってるんだ……

外付けHDDとクラウドにバックアップしといたほうがいいで♪

「閻魔大王」の前には懺悔帳が置かれていて、過去の罪を自由に書いて懺悔できるで
取材に来た有名人の懺悔とかも書かれてるらしい！

ユイリちゃんも閻魔様に懺悔！
でもユイリちゃんはなーんにも悪いことしてないから懺悔することなんもないなぁ
「可愛くてごめんなさい」って言っとき

さて、閻魔大王の裁判の後、「六道」と呼ばれる六つの世界、すなわち

「餓鬼界」、
「畜生界」、
「阿修羅界」、
「天上界」、
「人間界」、
「地獄界」

のどこかに転生することになるで

まずは「餓鬼界」から見ていこう！

餓鬼界は生前に貪欲だったり、他人に嫉妬したりした人が行く世界
地獄みたいな責め苦はないけど、飢えと渇きに絶えず苦しめられるんやって

子供のことをガキというのはこの餓鬼界から来ていて、子供は欲しいものがあると我慢ができないからなんやって

口の悪い人とか、怒りから悪行を行った人とか、邪淫を犯した人とかが行くのがこの「畜生界」

弱肉強食の世界で常にびくびくしていないといけなくて安らぎが無く、人間にもこき使われるし、本能で生きているので自力で仏の教えを得ることもできない救いの少ない世界や

人をいじめたり、傷つけたりする人が行く世界がこの「阿修羅界」
ここでは常に争いが起こっていて、戦いで死んでも生まれ変わってまた戦い続けなくてはならない世界や

ちなみに阿修羅界が殺伐としているのは、帝釈天と阿修羅の娘の縁談がまとまり式を挙げる前に、帝釈天が阿修羅の娘を手籠めにしてしまったことを怒った正義の神、阿修羅が帝釈天に戦いを挑み続けてるからだそう
帝釈天は阿修羅にとって勝てる相手ではないけど、それでも執念を燃やして戦い続ける阿修羅の心が反映されてるんやね

そして我々の世界、「人間界」

生老病死、愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五蘊盛苦という四苦八苦の苦しみがついて回る世界や

人間界もまぁまぁ地獄！
でも極楽浄土に転生するまであと一歩！

そして天上界

色々な願いや欲望が満たされる理想郷やけど、その快楽も時の経過とともに薄らいでいって、やがて来る死の恐怖と苦しみは地獄の16倍らしい。ヤバい。

天上界もやはり苦の世界

何が幸せかは自分で決めるのが大切なんやね！

そして六つ目の世界が絶対に行きたくない「地獄界」！

地獄は大きく八つに分けられ、これを八大地獄と言うで
一つ下の地獄に行くと、それまでの地獄の苦しみを十倍にしたうえで、さらにその地獄の苦しみが追加されるというオーバーキル！

地獄には落ちたくないけど散々悪いことやってきたから落ちるかもしれへんな……

水出しっぱなしとかつまみ食いとか二歩とかやってきたからな……

予行練習も兼ねて見ていこうか……

まずは「等活地獄」！

罪状は殺生！
刑期は1兆6200億年！　長すぎ！

炎が吹き荒れ、剣の雨が降り、罪人同士が絶えず殺し合うもうめちゃくちゃな地獄や！
たまに涼しい風が吹いて傷ついた体が元に戻るで
そして元に戻ったとたん再び同じ苦しみを味合う無限地獄！

この体が元のように等しく復活することから「等活地獄」と呼ばれてるんやって

等活地獄には全部で128の副地獄があって、その一つが屎泥処（しでいしょ）

生前に鹿や鳥を殺したものが落ちる副地獄で、煮えたぎった泥状の糞尿の中をくちばしをもった虫が泳ぐ場所や
そこに落とされた罪人は熱い糞尿を食べさせられながら、虫に襲われて皮膚を破られ、肉を裂かれ、骨を砕かれる苦しみを味わうんや

キッツ

続いて「黒縄地獄」！

罪状は殺生、盗み！
刑期は1兆6200億×8年！

熱く熱した鉄板の上に寝かされて焼けたワイヤーで体にサイの目に印をつけられ、その印の通りに刀、斧、のこぎりで肉体を切り刻まれる地獄や！

続いて「衆合地獄」！

罪状は殺生、盗み、邪淫！
刑期は1兆6200億×（8の2乗）年！

巨大な鉄の山に押しつぶされたり、煮えた赤銅の川で泳がされたり、自分の子供が地獄で苦しむ幻を見せられたりする地獄や！

刀葉林という林があって、木の上では美女が手招きしてるんやけど、喜び勇んで罪人が木を登ると鋭い刃になった葉に身体を切り刻まれるんや
木を登り切ると美女は今度は木の下に居て、罪人が降りるとまた美女は木の上に移動している
この繰り返しで罪人の身体は繰り返し切り刻まれていくんや

罪人さんには一回目で学んでほしいですね

そして「叫喚地獄」！

罪状は殺生、盗み、邪淫、飲酒！
刑期は1兆6200億×（8の3乗）年！

火ばさみで口を無理やり開けられ、ドロドロに溶けた灼熱の銅を流し込まれるで！
口も内臓も焼けただれて叫び喚きつづけることになる地獄や

写真は撮り忘れました。メンゴ

続いて「大叫喚地獄」！

罪状は殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語！
刑期は1兆6200億×（8の4乗）年！

舌を抜かれたり、舌を切り刻まれたり、目をえぐられたり、生前に嘘をついた報いを受けさせられる地獄やで
叫び喚く声も一段と大きくなるけどいくら大声で泣き叫んでも開放されることはなく、より残酷な刑罰を科されるで……

こちらも写真は撮り忘れました。メンゴ


なのでワイが地獄に落ちた時の顔でも見て

地獄もいよいよ大詰め！
次は「焦熱地獄」！

罪状は殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見！
刑期は1兆6200億×（8の5乗）年！

棒で叩かれて肉団子にされたり、串刺しにして焼かれたり、巨大な竜巻に空中ですりつぶされたりするで！

しかし、この鬼の顔がやばすぎる……
焦点はどこなんや……

続いては「大焦熱地獄」！

罪状は殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見、尼を犯す！
刑期はついに測定不能！

罪人の罪を燃料にした炎が隙間なく空間を埋め尽くしている場所で、長い間様々な地獄を見学させられたあと、鬼から説教を受けるらしい。

ここに来てまさかの精神攻撃……！
逆にキツいのか……？

そして最後は「阿鼻地獄」！

罪状は殺生、盗み、邪淫、飲酒、妄語、邪見、尼を犯す、親を○す！
刑期はもちろん測定不能！


こちらの地獄の内容については……

なんとあまりにも恐ろしすぎて言うのも聞くのも恐ろしさのあまり血を吐いて死んでしまうほどらしい！
だから誰にも何もわからない……！

インフレの究極系やね♪

ってわけで全部の世界を巡ったわけやけれども、なんと最後に「浄玻璃の鏡」が置いてあったで！
閻魔の庁から持ってきたんかな？

果たしてユイリちゃんの来世はどこになるんやろか！？
調べてみよう♪

まずは中の極楽結縁のお守りをなでるで！

すると鏡が光って、判決が！
ユイリちゃんは極楽直行決定！
イエーイ！
日ごろの行いやね！

これにて地獄破り完了！

いつ地獄に落ちても「あ、これ伊豆極楽苑で見たところだ！」って進研ゼミの如く心構えができるというわけやな！

地獄を耐えきったら極楽浄土に向かうべく、仏様の胎内に帰って心身を清めるで

六根清浄を唱えることで煩悩や私欲から遠ざかり、清らかな境地にたどり着けるでしょう。

胎内をくぐった先におられまするは、観音様でしょうかね
とても美しく神々しい立ち姿でいらっしゃいまして、先ほどまでのおどろおどろしいハイテンションな地獄を抜けてほっと一息つける心地でございます。

更に進むと、とても広い空間に現れた極楽浄土の世界！

温度はハワイと同じ！
寿命は永遠！
家賃、敷金、礼金一切無し！
衣類・食事全部タダ！

まさに快楽無退の世界！！

住みたい！！って欲を出してると餓鬼界に行かされそうやな

というわけで一通りあの世の世界を学ばせていただいた後、伊豆極楽苑オリジナルグッズのショップや、あの世に関する様々な資料などを読ませて頂ける部屋に入れるで

その中で目を引いたのがこの「往生要集」

この伊豆極楽苑は985年に書かれたこの「往生要集」を元にして展示物が作られてるんやけど、まさにその原本の全三巻が展示されてるんや
しかも直に触っても良いという懐の深さ！

当時の和紙はすごくやわらかくて繊細で触れるだけで溶けてしまいそうや

というわけで伊豆極楽苑のおでかけは以上！
あの世の世界に興味のある人はめちゃくちゃ楽しめるし勉強になると思うで！
ぜひ遊びに行ってみてや！

ちなみに地獄をテーマにした場所だと大阪の全興寺にも前行ったで！
良かったらそっちも見てや！

◆娘（人形）と地獄をモデルにしたお寺、全興寺に行ってきたで！
http://www.yuiri-chan.com/archives/18377116.html

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ではまた次回のスレでお会いしましょう！
さよなら、さよなら、さよなら♪