ローマの空港に着いた



ここから市街へはレオナルド・エクスプレス号で一時間半くらい。



ローマテルミニ駅が近づいてくると、だんだん建物が増えてくる。
遺跡のようなものが普通に街に混ざってるのね



駅前はこんな感じ。



駅舎も駅前の建物も、一見建ってから何十年、もしかしたら百年以上経ってそうだけど
駅の中にはデパートがあるし、駅前にも普通にスーパーやマックが入ってたりする
石造りの文化のお国だから、古い建物をリフォームしながらずっと使ってるんだろうか
いいね、そういうの

ところが問題もあって、ホテルが見つからないんだわ
地図によるとこの辺なんだけど、「HOTEL」ってロゴ出てる所は違うようだ……



どうやらこのビルは上から見ると「口」の字のようになっていて、
俺の泊まるホテルは中庭からじゃないとはいれなかったようだ。
雑居ビルにテナントが入ってるように、同じビルに複数のホテルが入ってる事はイタリアではよくあるらしい。
中に入ると、エレベーターがちょっと珍しい。何しろ目的の階についてもこんなだ
一瞬何かと思ったけど、どうやら外側の扉は手で開けるらしい



一旦部屋に荷物をおいて出かける時も同様、ドアの横のボタンを押すと







やっぱり外側のドアは手で開けて入る

部屋はわりときれいでいい所です。

ちょっと街を散歩してみよう。ここは共和国広場のナイアディの噴水



その向かいにあるサンタ・マリア・デリ・アンジェロ教会は古代ローマ時代の遺跡を活かして16世紀にできたもの。



中に入ると遺跡の雰囲気はない。実は18世紀の大改修で遺跡の部分はずいぶん減ってしまったようだ
この立派な絵画も大改修の時に持ち込まれたものなのかね





天井のステンドグラスも小さいけどきれいだ



教会というと、前にアメリカ旅行で見た教会や大聖堂はどれもステンドグラスが見事だったのを思い出す
ここもそうだし、これ以降も、イタリアの教会ではあまりステンドグラスってみかけなかったな

12時頃、お昼を食べにレストランへ行ってみたら、ランチは13時からと言われたので、しばらく時間潰してもう一度



雰囲気のいいお店で、店員のオジさんたちも上品で優しそうな感じだ



サーモンのリゾット
砕いたサーモンをクリームソースにしてある



実はイタリアはヨーロッパで最もお米の生産量が多い国
でも日本みたいに白いまま炊いて食べることはなくて、こういう料理にする
でも日本と違って、お米をかなり硬めに仕上げることが多いようだ

ここからは地下鉄に乗って移動しよう
さぁ電車が来……　　え、なにこれ…？



ちなみに電車を降りて駅を出る時も



別の日、地下鉄から地上の近郊電車に乗り換える駅でも



せっかく素晴らしい文化財がたくさんあるのに、なぜかローマの街はあまりきれいでない
電車は特にご覧の通り。
観光客多いからしかたない面もあると思うじゃん。でもそれだけではないというのがこの後わかる。

サン・ジョバンニ・イン・ラテラーノ大聖堂
足のところに触れるといいことあるらしい。そこだけピカピカになってた



ここはローマの四大大聖堂にも数えられる場所。
立派な彫刻が幾つも並んでいるこの辺りは18世紀の大改修でできたようだ



天井の彫刻もすごいね



313年頃キリスト教徒たちがこの建物を譲り受けた、とされている
それから1000年くらい歴代の教皇たちがここに隣接する宮殿で暮らした

スペイン広場だ。映画で有名なあの階段だ。



何かのお祭りだったわけではなく、普段から観光用に馬車がいるようだ
実は鉄道のレールの幅って馬車の規格が起源らしいぜ



今はここでアイス食べるの禁止されてる
ただでさえ人多いのに、階段で座ってる人が多いからなおさら混む



階段を上ったところに教会があった



階段を上ったところから見渡すと、この屋上のレストランが気になる



しかしこの人たちはなぜこんなにも階段でくつろぐんだろうか

さっきの写真からも見えた通りとちょっと散歩してみよう
ちなみにこの辺はイタリアの誇るブランドのお店がなぜか集まってる
ゼニアに寄ってみたら高すぎて買う勇気がなかった
そこからちょっと外れるとこんな感じ



なぜかイタリアの街にはこういう水飲み場らしいものがところどころにある





晩御飯を食べに行くつもりだったレストランについたのは、ディナー開店前の17:30
散々歩いて疲れたから、時間つぶしにいくのもね…　と思ったら店あいてた。よかったよかった

デッランジェロという店



店主は元プロレスラーだかラグビー選手だったかで、店員もそれっぽい人が多い
どっちだったかな。そもそもヨーロッパにプロレスってあんのかな



メニューはコース料理のみ
まずはトマトと豆のスープにパン。イタリアのパンは硬い。なぜかどれも硬い。
奥にあるツナのマッシュポテトのようなものも、ほんのり酸っぱくて不思議な味がした。
マヨネーズのようだったけども、たぶん俺がマヨネーズで見よう見まねしたら絶対失敗する。



きしめんのような平べったいパスタだ
どっちがフェットチーネでどっちがタリアテッレかよくわからないけど、とにかくあれだ
豚肉のミートソースなんだけど、味が濃くて酸味が強いうえにチーズの香りも強烈でウマい



薄い牛肉を巻いてトマトで煮込んだ料理。これもまたトマトソースが酸っぱい
一方付け合わせのほうれん草ソテーがはバターたっぷり入ってるのか少々クドい…



空気が乾燥してるのか、イタリアへ来てから喉が痛い。しかもなんだか微熱っぽい
ホテルへ戻って携帯を充電器につなぎ、横になって一休み…
と思ったら電気つけっぱなしで寝てた！

朝のローマ・ティブルティーナ駅。テルミナ駅と違ってちょっと近未来



今日はイタロという電車で出かける。
これはイタリア旧国鉄とは違う私鉄で、駅にはイタロ専用待合室なんてのもあるから、
駅のパン屋で生ハムとモツァレラチーズのサンドイッチを買って待合室で朝ごはん
やっぱりパンが硬い。でもチーズも生ハムもさすが本場だ

ホームは普通だけど、これでも高速鉄道なんだぜ
標準機だから日本の普通の線路よりちょっと幅が広いんだ



イタロの席は日本から予約してあった。この席はエクストララージクラス
アメリカと同じく、改札がなくて、チケットをプリントしておくと車掌さんがQRコードを読み取ってくれる仕組みだ



イタロの電車はアルストム製
フランス本国にもない最新鋭TGVを使ってるんだそうな。インドのSu-30MKIみたいだな





羊だ。食用なのか、イタリアが誇るファッションブランドの生地になるのか
でもスーツ生地はだいたいオーストラリア産ウール使用って聞いたことあるな
俺もゼニアのスーツほしいなぁ



自販機もあるよ

イタリアの中心よりちょっと南にあるローマからさらに南下して一時間、ナポリについた
ジョジョ第5部最初の舞台になった街だ



よく「電線を地中に埋めよう」という主張のダシに使われるヨーロッパにも、路面電車が通っていれば、当然電線はある





どうもこれは路面電車用の電線みたいだけど、こういう電線のある光景だって悪くないもんだよな

露店が並んでた



活気があって趣のある下町を抜けていくと

イタリアに行ったりやー！！！！！！！

教会の中はきれいで静か
ここはサンタ・カテリーナ・ア・フォルミエッロ教会





天井もこんな風に隙間なく絵画



12世紀にできたという古城から、大聖堂へむかう道



趣のあるオート三輪



こういう感じの下町に





オシャレな服屋がある



ここは既製服の店みたいだけど、実はナポリは服作りでも有名な街
ナポリのクラシカルなスタイルのスーツは日本でも人気だ

ドゥオーモについた。ここではナポリの守護聖人を祀っている。



年に3回、ここの守護聖人のミイラの血が液化するらしい。ホントかよ
でもなんだか、そんな不思議なことが起こってもおかしくない雰囲気はある

ナポリはピッツァでも有名な街で、いくつもの名店がある。
ここソルビッロもその一つで、開店前から多くの人が並んでいるから、ちょっと早めに来た。
なんでも大家族で、一家の男全員がピザ職人という家なんだそうだ。



マルゲリータ ブッファラ DPOというピザを注文した
マルゲリータとうのはトマトソースにチーズとバジルを載せたシンプルなピザで
ブッファラは水牛の○でできたモッツァレラチーズを使ったということ
DPO(ドッピォ)は二倍盛りとかの意味のようだ



注文から10分少々、アホみたいに巨大なピザが届いた
バジルとオレガノの香りがする。モッツァレラチーズも本当に新鮮なブッファラだ
生地は薄いのにモッチリした食感を楽しめる。いい生地だ。

このピザがだいたい1000円いかないくらい
店を出る時にふと周りを見ると、若い女の子でもこのデカいピザを一人一枚平気で食べてる

有名な「ナポリを見て○ね」と言われた景色をみると、海の向こうに火山がそびえる。桜島みたいだね
温泉もあるんだろうな



桟橋が途中まで建物のようになってる……　ヘリポートもあるんだな



手前側の船には放水銃らしいものがついてるし、赤い建物に沿って停まってる船も日本でいう海上保安庁みたいなとこの船か
一番右側の船には立派な機関砲のようなのがついてるし、その奥のA5304って書いてある船も
なんだか変わった船体だな…　なんだろう

ちょっとキツい日差しを浴びて歩いてる時にこんなのを見かけたら、そりゃ飲むしかない





さっきまでいた下町とはまた違った雰囲気のエリア



このオシャレな商店街を作らせたウンベルト1世は当時イタリアの国王で、亡くなる前日に名前も誕生日も、結婚した日も同じ人物に出会ったという、奇妙なエピソードがある



しかし前から思ってたんだけど、なんで俺が行くとどこも工事してんのかね。この間も日光行ったら陽明門工事してたぞ

俺たちの知っているイタリアが「イタリア」という国として統一されたのは思ったより最近のことで、それまでは小さな国がいくつもあった。
そのうち一つ、ナポリ王国の王宮に行ってみよう

この白い彫刻の落ち着いた感じ、いいね



…と思ったら落ち着いてるのは入り口だけで、あとはどこを見てもこのきらびやかさ





こんな部屋がいくつも連なっていて





天井はこうなっている



見物客用の椅子がなんだか浮いてる……

王宮を出ると、高台のところにドームが見える。
ちょっと登ってみよう



どうやら観光用の寺院ではないようだったので、さらに上へ登ってみる。
地図によると丘の上にお城があって、そこの見晴らしがいいらしいので、目指してみよう



厳重な玄関。表札のように貼ってある彫刻にも何か意味があるんだろうか



40分ほど登ると丘の上の町に出た。ナポリ名物のカメオを作っている工房なんかがあった。
活気にあふれて鼻血が出そうな下の街と違い、ここはなんだか静かで優しい感じがする
きっと誰が行っても気にいるだろう

少しあるいてサンテルモ城へ



登ってきたかいのある素晴らしい眺めだ。右下にさっき寄った商店街が見える

むこうに見えるのは有名なリゾート地らしい



ちょっと左奥の方に、近代的なビルが並んでいる。意外な光景だね

サンテルモ城へ入る時、受付のｲｹﾒﾝに「街から歩いて登ってきちゃったよ」と言ったら
「マジかよケーブルカー乗りなよ」と地図をくれたので、帰りはケーブルカー



なんか……　ウソをついている味のするような……



街に戻って、今度はダ・ミケーレというピザ屋を探す
地図を見てこの辺かなと探していたら、近くの露店でベルトを売っていたおじいちゃんが
「ミケーレを探しているのかい？　だったらもう一つ向こうの通りだよ」と教えてくれた



ここは創業150年くらいの老舗で、メニューがマルゲリータとマリナーラ(トマトソースのみ)しかない。
スモールサイズを注文したのに、やはりデカい。しかしこれがまたおいしいんだ。
俺も趣味でよくピザを作るんだけど、食べながら庭に石窯作ろうかと考えたほどだ。
ちなみにナポリのピザ窯は他の地方の窯より100℃ほど高くまで出せるようにできてるらしい。
それで90秒焼くんだ。俺がいつも家庭用オーブンで焼く時は240℃で7分かける

駅前のガルバルディ像。俺たちにとってはモビルスーツみたいな名前だけど、イタリア統一を主導した偉い軍人だ。
軍人として大きな役目を成し遂げた後は離島で隠居し、質素な余生を送ったらしい
そんなところも含めてイタリアでは国民的な英雄だという



ナポリは活気があって美しい宮殿や景色も見られて名物料理もウマい、いい街だった
帰りの電車を待つ間、もう少しこの辺りの光景を覚えておこうと駅の周りをブラブラしていると…



駅中の本屋でDVD売り場を見てる時、昔ヨーロッパではマジンガーやグレンダイザーが人気だったと聞いたのを思い出し
ふとアニメコーナーを見てみたら、永井豪作品劇場版傑作選みたいなのがあった
日本の作品を翻訳しただけでなく、オリジナル作品もある
たとえばこれはナポリ駅近くのおもちゃ屋で見つけた、ヨーロッパで大人気のアニメ「スペース・ロボット」より、主役機のスペースエクシア



いや、機体名は書いてなかったけど、どう見てもこれは…
他のおもちゃ屋では戦隊ヒーローのようなカラーリングのモビルスーツも見かけた。リーダーポジに白いギラ・ドーガがいたり

ともかく、ナポリの街ともお別れの時間だ
行きに撮り忘れたけど、イタロの外観はこんな。ヨーロッパの駅はホームが低いからか、日本の新幹線よりやけにデカく見えた。
乗る時は出入り口から小さいけどタラップのようなものが降りてくる